日本で一番大きなIGP競技の大会に出陳しました。FCI世界大会日本代表選考会も兼ねていて上位5以内に入ると世界大会出場の切符がもらえて、1位には防衛大臣賞がもらえるという、凄い大きな大会です。
会場は霧ケ峰高原、標高1500メートルの酸素の薄い中、ハンドラーの私が酸欠でゼーゼー息をしてる横で、マツは練習通り、あるいは練習以上のパフォーマンスを魅せてくれました。初出場なのによく頑張りました。
以下は動画のレビュー
「行進中の停座」、難題であった停座の時のお尻落ちの悪さ(マツはちょっとお尻が浮いてしまうんですね)、これが今回、少しゆっくりだったもののきちんとお尻を地面に着けることができたのでよかったです。この尻落ちの悪さの改善は一番苦労してただけに、私は振り返ってマツと対面した時にきちんと座っているのを見て感極まるものがありました。
「速歩行進中の伏せ」の課題は今まで練習した中で一番良い出来栄えでした。会場から「おお~」と歓声が上がるほど見応えのある伏せを実行しました。本番の競技会でいつもと違う緊張感の中このようなパフォーマンスが出来たのは、いつもIGPを教えて下さっている師匠が最終調整を見に来てくださったことにより、マツのメンタル、集中力を最良の状態にすることが出来たおかげだと思います。
自分のメンタルならまだしも、相棒ましてや犬のメンタルを競技会の本番で最高の状態なるように調整する・・・。これはめっちゃ難しい。ちょっと素人の私にはまだ、無理ですね。
「速歩行進中の立止」はとても素晴らしいのですが、『立て』のコマンドでピタっと止まる時の見応えがあと少し、惜しい・・・。おそらく、コマンド前の速歩中に私が犬と歩調を合わせきれず、タイミング悪くコマンドを発令したからだと反省しています。しかしながら、その後は微動だにせず注意力のある立止を実行してくれました。これからはもっと犬との調和を意識して練習を重ねていきたいと思います。
次に、「招呼」でマツは弾丸のように走ってきてピタッと正面停座。ここまではよかった。
しかし、この後から、マツの本性(意欲を大声に出す)が出始めました。
過去の競技会でも同じようなことが度々ありましたが、以前と比べれば今回、「招呼」まで静かにパフォーマンスを実行出来たのは最長記録です。
やはり、ダンベルという『物』が絡む課題、障害を飛び、立ちはだかる高い壁を乗り越える課題、どれをとっても意欲を高めることで躍動感溢れる凄いパフォーマンスを魅せる課題、これを最後まで静かにやれというにはまだ、マツには心の訓練が足りなかったということですね。
しかし成長も見られました。障害・斜壁のダンベル投てきの際、落ち着きなくジタバタはしますが、ギリギリのところで踏みとどまり、ハンドラーを注視できている場面もありました。これは練習の成果です。もっと練習を重ねて最後のダンベル受け渡しまで冷静に作業を完遂できるように頑張ります。
最後に「前進&伏せ」の課題、マツは上手に出来ました。初めての会場で緊張感のある大きな大会で練習通りできました。これにさらに磨きをかけて、来年の競技大会ではもっと全速力で疾風のように走る前進と、ドリフトのような回転伏せができるように練習したいと思います。